モデルの詳細情報
トヨタ セラ(1990年-1995年)
トヨタ セラは、1990年から1995年まで生産された2ドアクーペです。最大の特徴は、ガルウイング式のバタフライドアを採用していることで、これは当時の量産車としては画期的なデザインでした。
EXY10型の特徴
セラは単一のモデルのみで展開され、型式はEXY10型でした。エンジンには5E-FEという1496ccの直列4気筒DOHCエンジンを搭載し、最高出力102PS、最大トルク13.7kg・mを発生させました。トランスミッションは4速ATと5速MTが用意されました。
革新的なデザインと機能
ボディデザインは、当時トヨタのデザイン部門に所属していた岡本浩志氏が手掛けました。バタフライドアは、狭い駐車場でも乗り降りがしやすい実用的な機能を備えていました。また、大きなガラス面積により、優れた視界性も特徴でした。
装備とグレード展開
グレードはType SとType Gの2種類が設定され、上級グレードのType Gには本革シートやサンルーフなどが標準装備されました。また、デジタルメーターパネルやエアコンの操作パネルなど、未来的なインテリアデザインも特徴的でした。
生産終了と現在の評価
約5年間で約15,000台が生産され、1995年に生産終了となりました。現在では、その独特なデザインと希少性から、コレクターズアイテムとして高い人気を誇っています。特に良好なコンディションで維持されている個体は、高値で取引されることもあります。
セラの遺産
セラのバタフライドアデザインは、後のマクラーレンF1などの高級スポーツカーにも影響を与えたとされています。また、トヨタの実験的なデザインに対する挑戦的な姿勢を示す象徴的なモデルとして、自動車史に名を残しています。