初代MR-S(1999年-2007年)
トヨタMR-Sは、1999年10月に発売された2シーターミッドシップスポーツカーです。先代モデルのMR2の後継車として開発され、「ミッドシップランアバウト スポーティ」の略称からMR-Sと名付けられました。
開発コンセプト
先代MR2が高性能・高価格路線だったのに対し、MR-Sは「手軽に楽しめるオープンスポーツ」をコンセプトに開発されました。軽量・コンパクトなボディに電動開閉式ソフトトップを採用し、より親しみやすいスポーツカーを目指しました。
パワートレイン
エンジンには1.8L直列4気筒DOHC「1ZZ-FE型」を搭載。最高出力140PS、最大トルク17.5kg・mを発生し、FF用として開発されたエンジンをミッドシップ用にアレンジしました。トランスミッションは5速MT、または5速SMTが設定されました。
主要なマイナーチェンジ
2002年8月のマイナーチェンジでは、フロントバンパーやヘッドライトのデザインを変更。2003年には特別仕様車「VM180 ザガート」が限定生産され、イタリアのカロッツェリア・ザガートとコラボレーションしたユニークなスタイリングが特徴でした。
最終モデル
2007年1月に生産終了を迎えるまで、軽快なハンドリングと開放感のある走りで多くのファンを魅了しました。国内では約27,000台が販売され、海外では「MR2 Spyder」や「MR2 Roadster」の名称で販売されました。
特徴的な装備
電動開閉式ソフトトップは約10秒で開閉が可能で、荷室容量も確保。サスペンションはマクファーソンストラット式を前後に採用し、軽量化と高剛性を両立。ABSやデュアルエアバッグなど、安全装備も充実していました。