モデルの詳細情報
初代ミニキャブEV (2011-2014)
ミニキャブEVは、三菱自動車が2011年に発売した電気自動車です。ミニキャブバンをベースに開発され、商用電気自動車として日本市場に投入されました。10.5kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、一充電走行距離はJC08モードで100kmを実現。最高出力30kW(41PS)の電気モーターを採用し、市街地での集配業務に適した性能を備えていました。
改良型ミニキャブEV (2014-2023)
2014年にマイナーチェンジを実施。バッテリー容量を16kWhに増量し、一充電走行距離をJC08モードで150kmまで延長しました。また、回生ブレーキの制御を最適化し、エネルギー効率を向上。商用車として必要な積載量400kgを維持しながら、環境性能を高めることに成功しました。
充電システムは、200V普通充電で約7時間、急速充電では80%まで約15分で充電可能。寒冷地での使用も考慮し、バッテリーヒーターを標準装備するなど、実用性を重視した改良が施されました。
特徴と実績
ミニキャブEVは、日本郵便や各種宅配業者など、多くの企業で業務用車両として採用されました。特に短距離の集配業務における環境負荷低減に貢献し、商用電気自動車の先駆的モデルとして評価されています。
静粛性の高さや、発進時のスムーズな加速特性など、電気自動車ならではの特長を活かしながら、従来の軽商用車と同等の使い勝手を実現。また、夜間電力を利用した充電により、運用コストの削減にも寄与しました。
2023年の生産終了まで、日本の商用EV市場において重要な役割を果たし、次世代の商用電気自動車開発における貴重な知見を提供しました。